章立て

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CO2排出量

CO2排出量の報告書を一見して理解することは容易ではありません。排出量測定に用いられる方法は複雑で、多くの場合に曖昧さをともなっています。

大部分の企業は、みずから依存しているサプライチェーンの実態については把握しておらず、そのデータを計算に含めていません。したがって、これらの企業の報告は不完全なものだといえます。

VEJAの現状をより把握するために、さらに詳細な調査を行うことにしました。

懇意にしているサプライチェーンまでより調べ、だれもが報告にアクセスできるようにしました。

我々がやることはひとつ、全てを計量し、全てを公開すること。

そもそもCO2排出量とは何でしょうか?

CO2総排出量は、空気中に放出されるCO2(二酸化炭素)ならびにその他のガスの量に相当します。一定量の二酸化炭素は、大気中で自然発生しています。しかし、人間が営む活動によって、これらの水準が上昇しています。

地域別のCO2グローバル排出量

© Consultancy.uk

炭素はいたるところに存在します。私たちが呼吸し、吐き出す空気、口にする食べ物、日常的に購入して使用する製品にも含まれています。

1kgのCO2は、12 kWhの電力消費量に相当します(フランス)。

1kWhで電力を供給できる例:

ラップトップを48時間使用

テレビを3時間オンにする

洗濯機を一回まわす

電動ケトルを10回使用

これらの排出量はどのように計算されていますか?

そこで、私たちはあらゆる要素を計上することにしました。

すなわち、原材料に立ち戻り、輸送、靴工場、あるいは出荷、輸送までを考慮して、規定よりもより厳格に計算を行っています。

多くの企業でスコープ1、スコープ2が最も重要でダイレクトな活動とみなされているなか、私たちは、スコープ3にあたるスニーカーの製造ならびに原材料に着目しました。

  1. ブラジル北東部とチンチャ諸島、オーガニックコットン製のペルーキャンバス
  2. エーカーとアマゾナス、アマゾンゴム製のブラジルソール
  3. ポルト アレグレとフォルタレザ、風格のあるブラジル製品
  4. サント アンドレ、ブラジル
    B-メッシュ、100%アップサイクルされたペットボトル製ファブリック
  5. フランスのヴィラべ、VEJAの一部ロジスティクスは、社会的、職業的インクルージョンを掲げるLog’ins社によって管理されています

オーガニックコットン生産業者

2018年、ブラジル

© VEJA

ソーシングチームが全データと詳細を収集するにあたって、約1年の時を有しました。VEJAはゴムとオーガニックコットンの生産業者と直接取引をしているので、(原材料に関する)データを集めるのはそう困難ではありませんでした。

報告作成に対するサポートを受けるにあたって、メゾンではUTOPIESエージェンシーを指名しました。15年以上に渡る提携関係を有するこのエージェンシーは、フランス随一のサステナブル企業に数えられることからも、私たちが全幅の信頼を寄せています。

このエージェンシーに対し、可能な限り詳細で透明な調査内容の提供を依頼しました。あらゆるロジスティクス情報を収集するには数々の困難が伴いました。

CO2排出量に隠された大きな秘密

初めて全データが明らかにされた際に、我々はは大いなる驚きに包まれました。

「直接的な企業活動」とされるスコープ1は、最初に行った2019年の調査ではほとんどゼロでした。

2021年度のスコープ1における弊社の排出量は、12,8tCO2eでした。

スコープ2には、VEJAが直接的に使用するエネルギーが含まれます。したがって、スニーカー製造や原材料に関するものは考慮されません。

2021年度のスコープ2における弊社の排出量は、3,5tCO2eでした。

スコープ3は、グローバルなインパクトを理解する上で一番重要なところですが、農場、工場、オフィスで使われる全ての電力、燃料が含まれています。

2021年度のスコープ3における弊社の排出量は、69 765,4tCO2eでした。

スコープ1と2によるカーボンフットプリントは、VEJAのカーボンフットプリント総量の0.03%にしかすぎません。

スコープ 1:

ブラジルでVEJAが用いる自動車のように、直接的な企業活動

社用車

VEJAが保有する車

2008年、ブラジル

@VEJA

スコープ 2:

オフィスと店舗でのエネルギー消費

電気 / 暖房

VEJAショールーム

2019年、パリ

© VEJA

スコープ 3:

弊社のサプライヤー、提携業者による企業活動(生産地、工場からオフィスに至るまで)

原材料(コットン、ラバー、レザー、その他の素材)

輸送(生産地から工場まで)

靴工場(電気、その他の燃料、廃棄物)

流通(倉庫、カスタマー、小売業者)

リサイクル関係 (シューズの収集、修理、再利用、リサイクル)

オフィス(パリオフィス、廃棄物、出張、通勤)

2021年度の排出量、69 765,4tCO2e

製造工場

2019年、ブラジル

@VEJA

誰もが、スコープ3は「私自身の」CO2排出量ではなく、プロセスの一旦を担う「誰か」のものだ、と主張しています。「その誰かが自らのチームの要員ではない限り、その排出量も私たちのものではない」、という理屈になります。

スコープ 2

VEJAの本社が、パリオフィスに移転されました。 

セリセ通りにあった本社オフィスは、暖房システムに大量のガスを消費していました。 (2019年度には、電気面で15,997 kWh、暖房に122,010 kWhが消費されています。)

原材料から製造、輸送、ロジスティクスまでのあらゆるプロセスを計上したいと考えました。

全てを計上すること。多くの企業が重視しないスコープ3こそが重要。

2019年と2020年間で、スコープ1とスコープ2の排出量を比較すると、VEJAによる排出量は70%以上減少しています。  一体なぜでしょう?

スコープ 1

パンデミックを受けて、ブラジルの社員は、社用車を2019年ほど利用しませんでした。

一方でパラディ通りに移転した新社屋では、100%グリーン電力に切り替えるために、Enercoop社のシステムが導入されています。 (2020年度には、合計75,133 kWhが消費されています)

メゾンの電気と暖房エネルギーは、再生可能なエネルギーを利用しています。

それでは、なぜVEJAのCO2排出量は高くなっているのでしょうか?

全てを計上していることから、他ブランドと比較した場合、VEJAのCO2排出量はより高くなっています。

2019年度 VEJAのCO2排出量比率

オフィス/ショップ/ Eショップ、2021年度、4,6%

廃棄物、購入、施設、車、電気、社用旅行、通勤、ガス暖房、あるいは郵便サービスといった、メゾンのオフィスと店舗にまつわるあらゆる活動。

流通、12,8%

ブラジルからメゾンの倉庫、カスタマー、小売業者までの流通。

靴工場、2,5%

靴工場で消費される電気、廃棄物、燃料。

輸送、0,5%

メゾンで使用される原材料の輸送。原材料を生産地で収集して靴工場に輸送

原材料、79,3%

レザー、オーガニックコットン、アマゾンゴムなど、メゾンのシューズ製造に使用されるあらゆる原材料。
製造工程において、任意の原材料の処理で消費されるエネルギー、ならびに派生廃棄物。

リサイクル関係、3,3%

シューズのパッケージングと、収集、修繕、再利用、リサイクル関係。

シューズモデルと排出量

16,60 kgのカーボンフットプリント

V-10B-メッシュモデル1足につき
(リサイクルペットボトル&レザーを100%使用)

レザー製のモデルは、オーガニックコットン製のモデルの4倍にのぼるCO2量を排出します。

私たちは、自社調査においてレザーがかぎを握っていることを認識しました。

5,63 kgのカーボンフットプリント

フルオーガニックコットン製のNovaモデル一足につき

2020年秋冬 ルックブック

© Vincent Desailly

21,5 kgのカーボンフットポイント

フルレザー製のEsplarモデル1足につき、

革のインパクト

メゾンのCO2排出量の79,3%は、原材料であるオーガニックコットン、アマゾンゴム、レザー、あるいはB-メッシュ、ヘキサメッシュ、アルベオメッシュといったイノベート素材から排出されています。そしてこの数値の97%がレザーによるものです。

農家の生産者から皮なめし工場まで、レザーについて考えました。

直接取り引きのある農家から畜殺場に至るまでのレザーの追跡は可能であったものの、間接的な関係を有する業者のデータは追跡できませんでした。

間接的な農家とは、メゾンと直接取引のある農家に送るために子牛を繁殖させる業者を指します。ここから引き渡された子牛が、直接提携を結んでいる農家で成牛に育てられます。

レザー工場

ブラジル、2018年

© VEJA

ブラジル

© VEJA

私たちのレザーの約半分は、ブラジル南部の農場で生産されたものです。森林破壊に苦しむ地域とは無縁です。

レザーは必ずしもベストな選択肢ではありませんが、長持ちするスニーカーを作ることができる素材であることは間違いありません。

一般的にレザーは副産物として扱われますが、それは動物がレザーではなく食肉として飼育され、販売されるからです。(副産物である)レザーからスニーカーを作ることで、レザーがより価値のあるものになります。

平均すると、レザーによるカーボンフットプリントの70%は、牛の飼育中(おもに牛の自然な消化プロセス)に派生しています。

残りの30%は、レザーの製造、なめし、輸送プロセスから派生しています。

2008年以降、メゾンではレザーの製造チェーンの改善に取り組み、レザー製造プロセスにおけるトレーサビリティ、ならびに化学面の透明性に特別な注意を払っています。

VEJAコレクションに使用されているレザーの割合

すべてのレザーは、危険な化学物質や禁止されている化学物質を含んでいません。

メゾンの全キッズライン、ならびに一部の大人用コレクションでは、クロムフリーのレザーが使用されています。

数年に及ぶ研究の後、プラスチックよりも環境にやさしい代替レザーを導入しています。

2019年には、レザーの代替品として、ビーガン素材であるC.W.L.を起用した初のモデルがリリースされました。この素材は、コーンスターチとヒマシ油でコーティングしたオーガニックコットンキャンバスです。

メゾンでは、ペットボトルをアップサイクルして代替素材に変貌させ、廃棄物に第二の生を与えています。

B-メッシュは、リサイクルされたポリエステルとヘキサメッシュのみを用いたファブリックで、オーガニックコットン70%、リサイクルプラスチックボトル30%で構成されています。

メゾンのレザーは、クロムや重金属、危険な酸を含まない画期的ななめしプロセスを経ています。

革をなめす工程ではエネルギー削減が実現され、水の使用量が最大40%、塩が最大80%節約されています。さらに、水はリサイクルに回します。

リサイクル前のペットボトル

2014

© VEJA

オーガニックコットンとアマゾンゴムによるインパクト

メゾンで使用されるオーガニックコットンとアマゾンゴムの栽培、収集、加工における排出量は、原材料からの排出量の1%に相当します。

にじみ出るアマゾンゴム

ブラジル、2016年

© VEJA

このオーガニックコットンとアマゾンゴムは、メゾンのスニーカーの主要素材となっています。

2004年から2021年末の間に、メゾンでは1953トン以上のアマゾンゴム、1052トンのオーガニックコットンを購入しています。

生産者ファミリーと一体となって日々の仕事に取りくんでいるため、畑や森にどれだけのインパクトを与えているのか把握しています。

現地で素材を調達する利点

セリンゲイロス(ゴム樹液採取者)からアマゾンゴムを購入することにより、森林、ならびに森林保護に取り組む人々の経済価値を高めることができます。これらの人々は、牛の飼育ではなくゴム樹液採取からより多くの収入を得ることで、森林破壊抑制に貢献しています。

2021年、VEJAではソールに使われるラバーのうち、20から40パーセントがアマゾンの森林産のものです。

アマゾンゴムを使用したアウトソール

2019年、ブラジル

@VEJA

製造量が増えているにも関わらず、アマゾンゴムの使用量増によって、最大29トンのCO2排出量がセーブされることになりました。

合成ゴムの一種スチレン ブタジエンゴム(SBR)の1トンあたり2,49 tCO2eに対し、アマゾンゴムでは、排出量が1トンあたり0,67 tCO2e(生産とロジスティクス)に抑えられています。

アマゾンゴムは、従来のゴムに比べ、温室効果ガスの排出量を約73%削減しています。

メゾンのスニーカーに使用されているオーガニックコットンのアグロエコロジー(農生態学)は、炭素の吸収に貢献しています。

また、農薬や化学薬品を用いることなく土壌が肥され、水循環が促されます。さらに、VEJAは環境再生型農業に取り組んでいます。

コットンボール

2018年、ブラジル

@Melanie Bahuon

コットンは有機的に栽培されるだけではなく、さらに進んだ栽培方法を採用して、トウモロコシ、ゴマ、豆といった農家の自給作物と同じ畑で栽培されています。生産者は土壌を肥しながら、食品面の自給自足を達成しています。

こういった農法によって、メゾンのCO2インパクトを相殺することが可能であるにもかかわらず、初調査にこの内容は反映されていません。

私たちが用いる原材料は、すべてブラジルとペルーで調達されています。トラックと船によって、生産地から両国の各工場に輸送されます。メゾンは、このようにして大西洋横断輸送による環境インパクトを回避しています。

海路。それとも空路による輸送?

2019年度のVEJA全輸送の81%が海路で行われ、残りの19%が空路で行われています。とはいえ、このわずか19%において、流通網CO2の排出量の95%が発生していることも事実です。

空路輸送は、生産上の遅延が見られた際に、数量ベースで19%相当のシューズを輸送するためになされた選択です。

排出量の実態を認識したメゾンは、2020年度間にその削減に尽力し、VEJA製品輸送におけるわずか7%が空路で行われました。

メゾンの最大手リテーラーは、今日においてもメゾンのシューズ製品が優先的に空輸されることを求めています。この調査を受けた2021年度の私たちのねらいは、ブラジルからリテーラーへのシューズ供給にあたり、航空輸送を廃止することです。

工場から販売店までの輸送に航空貨物を減らし、代わりに貨物船を優先するという選択をしました。

2019年、航空便による輸送

船便による流通

航空便による流通

輸送によって発生するVEJA / CO2排出量の輸送

チームのカーボンフットプリント

メゾンでは、オフィスにおける日常業務から変化に取り組む必要を感じていました。

VEJAチームの全スタッフから、年度間に実施された旅行に関するデータが収集されました。

二酸化炭素の排出を抑えるため、会議や取引目的で旅行が要される場合に、移動時間が6時間以内であれば、主要交通手段として列車が使用されています。

弊社オフィスは、パリ、ブラジル、ニューヨークを拠点としています。大都市オフィスである利便を生かし、メゾンのチームスタッフは、公共交通機関や自転車を利用したり、徒歩で通勤しています。

ブラジルでは、一部の工場や生産地へのアクセス手段が車に限られることから、2台の車を使用しています。

VEJAチームの一部

ペルー、2019年

© VEJA

回収、修理、再利用

VEJA x Darwinのリサイクルボックス

ボルドー、2020年

© VEJA

排出量の3,3%はリサイクル関係の分野で排出されます。

この値自体は高くないものの、メゾンにとっては重大な関心事となってきました。

2020年6月、はき古したスニーカーのクリーニング、修繕、リサイクルを行うテストハブとして、新プロジェクト「VEJA xDarwin」が始動されました。

ここには、未発売のVEJAサンプルモデル、欠陥が目立たないスニーカー、過去のコレクションにが集められています。

ここでは靴修理職人が、はき古されたスニーカーの修繕とクリーニングを手がけています。状態の悪いスニーカーは、回収されてリサイクルに回されます。

メゾンにとって最もサステナブルなスニーカーは、あなたが今はいているスニーカーです。

たとえ、それが他のブランドのものであっても。

VEJA x Darwin

ボルドー、2020年

© VEJA

反映されていない数字

この調査では、以下の内容を含めることができませんでした。

私たちが従事する店舗や倉庫から生じる廃棄物。

各オフィスで使用されている家具。

小売業者と最終消費者間の配送網。

インソール、アウトソール、トングなど、シューズに使用されている補助パーツの素材。

シューズのアイレットはメタル製であることから、メゾンが直に調達していません。

私たちのCO2排出量の削減法

よりエコロジカルなレザーの比率増やす

Campoモデルで使用されているクロムフリーレザーは、2019年の大人用コレクションで8,55%を占めていました。

2020年には、この率が19%に上昇しています。2021年には、45%に達する見込みです。

キッズラインにおいては、エコロジカルレザーが全モデルに使用されています。

Campo Chromefree White Kaki

19秋冬型录

© VEJA

メゾンは、コレクション全般にエコロジカルレザーを浸透させることを目標に掲げています。エコロジカルレザーは従来のレザーよりCO2排出量大幅に削減できます。

この素材を製造する際に、従来のレザースニーカー比で、なめしプロセスにおけるエネルギーを35%、水を40%節約することができます。

メゾンコレクションにおけるレザー使用量の抑制

AW20では、レザースタイルが全生産量の51%を占めています。

VEJA製品における素材の割合

ニューヨークのVEJAフラッグシップ店舗、2020年

© VEJA

リサイクル繊維を使用する

メゾンでは、B-メッシュをはじめとしたリサイクル繊維も使用しています。

リサイクルポリエステル100%で構成されたVEJAスニーカー1足を実現するには、ペットボトル3本が必要となります。

V-10 B-メッシュモデルを製造する際のカーボンフットプリントは16,60 kgです。また、フルレザータイプのEsplarモデルのカーボンフットプリントは21,5 kgとなっています。

クリーンエネルギーを優先する

2019年にVEJAが消費した12万6200kWhのうち95%は、再生可能資源から供給されています(パリの2オフィス、4店舗)。

163,499 kWhは、パリにある2つのオフィス、ならびに4つの店舗で消費された量にあたります。これは、100%再生可能エネルギーを供給するフランスの協同組合企業Enercoop社のものを使用しています。

フランスでは、100%グリーン電力としてEnercoopを使用しています。米国ではAbestを使用し、風力由来の100%再生可能電力で店舗をまかなっています。

パラディ通り

2019年、パリ

© VEJA

2021年度のフランスVEJAチームは、173人の社員からなっています。

VEJAは、フランス国内に2つの店舗を有します。

1つは、ポワトゥ通りにある90平米の店舗で、もうひとつはボルドーにあるVEJA xDarwinで、350平米のスペースを有します。

またマルセイユ通りにある複合店舗内に200平米のスペース、マダム通りには140平米の大人用スペースと、160平米の子供用スペースを構えています。これらのスペースも考慮されています。

ポワトゥ通りのVEJA

2019年、パリ

@VEJA

Rue de Turenne

2019年、パリ

@VEJA

VEJA店舗

ニューヨークのVEJAフラッグシップ店舗、2020年

© VEJA

2020年、VEJAはアメリカに初店舗をオープンしました。

初年度に、Abestから供給された17,532kWhの電力が消費されています。

Abestは、メゾンのニューヨークオフィスと店舗に100%再生可能な風力エネルギーを供給しています。

Abestは、アメリカ各地にあるクリーンでエネルギー効率の高い風力の発電所から、再生可能な電力を供給しています。

2021年のVEJAニューヨークチームは、13名で構成されいます。

204平米のオフィスと、ノリータに74平米の店舗を有します。

VEJAオフィス

2018年、ブラジル

@VEJA

VEJAはブラジルに2つのオフィスを有します。

1つめは南ブラジルにあり、スニーカーの製造をコーディネート しています。

もう1つはアクレ州にあり、ここからメゾンチームがアマゾンゴムのサプライチェーンを管理しています。

2020年度に、2つのオフィスを総合して9,199kWhが消費されています。

ブラジルでは、全電力の65%が水力で発電されています。バイオマス発電が8,4%、風力8.6%、太陽光1%、天然ガス9,3%となっています。

すなわちブラジルにおける電力の83%が、再生可能エネルギーによってまかなわれています。

ただし、供給電力会社を選択することができるのは、電力需要の高い大口消費者に限られています。

VEJAのような小規模消費者は、地域の規制下におかれた業者に供給される電力を用いています。

2021年度のブラジルVEJAチームは、45人の社員からなっています。

ブラジルのカンポ・ボンにあるオフィスは、グリーン流通センターを含めて500平米を有します。

*ブラジルオフィスの電力消費量は、その17%が再生不可能な供給源に起因するため、再生可能とみなされません。

VEJAが使用する再生可能エネルギーの総量を考慮すると、企業の総電力消費量の99,2%が、再生可能エネルギー源によってまかなわれています。

空路の輸送を廃止する

とはいえ、わずかな比率である19%の空輸から、メゾン流通部門CO2排出量の95%が発生しています。航空輸送によって、海上輸送の約100倍に達する汚染が促されます。

2020年には、メゾンの輸送の7%が空輸で行われました。 この調査を受けた2021年度の私たちのねらいは、ブラジルからリテーラーへのシューズ供給にあたり、航空輸送を廃止することです。 このイニシアチブにより、当社製品輸送時のCO2排出量を92%削減することにつながります。

2019年当時にカスタマーの古靴を回収する機会を提供したことで、リサイクル関係(廃棄する際のエネルギーも含む)の分野からの排出量を40%削減できることが認識されていました。VEJAのスニーカーのリサイクル関係の分野では、1009トンのカーボンフットプリントを生成していました。VEJA古靴回収プロジェクトの導入によって、この数値が600トンにまで抑えられます。

サントス港

ニューヨークのVEJAフラッグシップ店舗、2020年

© Unsplash

VEJAのスニーカーの修理

Darwin、ボルドー、2020年

© VEJA

スニーカーのリサイクルに取り組む

リサイクルすることで、カーボンフットプリントの削減が可能です。2020年6月には、「VEJAx Darwin」が始動し、パリ、ボルドー、ニューヨークのショップではき古したスニーカーが回収され、クリーニング、修理、リサイクルに回されています。

炭素は、自然への影響を考えるひとつの測定基準です。炭素のほかにも、生物多様性、水資源の入手可能性、名所、遺産など、さまざまな測定基準があります。

炭素以上のゴムと環境再生型農業

エコシステムに働きかけるこれらの取り組みは、ようやく理解され始めたにすぎません。メゾンは、以前よりすでに取り組んできました。

土壌再生を促すアグロエコロジカルコットンや、アマゾン保護に貢献する天然ゴムの採用は、炭素相殺以上の価値があります。

排出量は引き続き計上していきますが、データーを求めなくても明らかなことはあります。これらのプロジェクトをより進めなければならないと。

収穫中のオーガニックコットン

ペルー、チンチャ諸島

© VEJA